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2019年6月30日 (日)

学校制度そのものが構造的虐待である

来月4日にから選挙が始まりますね。山本太郎氏が立ち上げた「れいわ新選組」からの候補予定者で安冨歩さんという方がおられます。先日記者会見を開かれましたが、教育について大変素晴らしい発言をしておられましたので、その部分だけ書き起こしました。

きのくに子どもの村学園の学園長堀真一郎さんは、著書の中で、「すべ手の子どもに同じ教材を与え、教師の話が理解できなくても、じっと静かにすわっていることを強制する施設。それは、学びの場というよりは、むしろ「昼間子ども強制収容所」(Graubard: Gree the Children)とでも呼んだようがよい。」と書かれています。

安冨さんのお話を聞いても、まさにその通りと思います。

堀さんが20年以上前に本に書かれ、さらにそれより前から研究、実践を積み重ねてこられたことが、またこうして別の方から話されるのは、大変嬉しく思います。このことに、多くの大人が気がついて欲しいものです。

 

Q : 子供大事にされていない、という実例というか、状況はこの国でいうと、どういうところに見られると考えますか?

国民国家が終わって、新しい世の中の形に組み替えるというのは、どういうプロセスを経て、どれくらいのタイムスパンで実現されるとお考えですか?

 

安冨 : 子供の虐待というのは、いわゆる虐待だけではないと思っています。例えばですね、学校制度というもの自体がですね、システムの構造的虐待だと思っていて、私自身、研究者であり、なんていうんですかね、特別変わった研究者であって、普通の研究者は専門分野だけ勉強するんですけど、私はいろんな分野の勉強もしてるんですが、

私の知識のうち、学校で身につけたものって、ほとんどないに等しいんですね。それは私だけではなくて、皆さんも我が身を振り返っていただければ、学校で行われたことをどのくらい覚えているか、正直に告白していただきたいんですけど、だいたい、一人当たり2、3千万円税金がかかってるんだと思うんですけど、学校教育にですね、ひとり2千万も3千万もかけた割に、皆さん全然、何も身につけていない。

 

じゃあ、これは一体何をしているんだ、と。私は、(現在の学校教育というのは)知識を子供が習得する場ではないと考えていて、そうではなくて、「お前は無能で、無力で、なんの力もないから、そこに座っておれ」、ということを叩き込んでいるにすぎないんだと思っています。だから私たちはですね、莫大な税金を投入し、子供をスポイルし、自分で立って行って、暮らしを立てる力を持たない人間を作り出している。それが教育だと思っています。

 

だから、私たちは苦しいんだと。

 

なので、目に見えている虐待に対処する、ということではないんだと私は思っていて、子供というものが社会の中心であって、大人はその子供を守り、子供の夢を叶えたりするために生きているんだって、そういう風に位置づけを変えることがない限り、子供は大人になる前の段階の、劣った人間であるというのが今の制度です。

全ての大人はですね、選挙権を持っていて、それを代表する政党があるかもしれないけれど、子供は、子供の利益を代表する政党はないんですね。そういうことの構造的なものが、私は全てが虐待だと、そういう風に思っています。

 

それから、その、将来はどうなるのかっていうと、私にも全くわからない。私もその国民国家の中で生まれ育ち、そのイデオロギーの中でもがき苦しんでようやく今ですね、それがある種の狂気だということに気づいたにすぎないので、この先がどうなるのか、私が自ら提示するということはできないと思います。

じゃあどうするのか、というと、それはやはり子供達に決めてもらうしかない。見出してもらうしかない。

だから、その19世紀的なですね、軍隊とか工場に適応するような、命令を聞いてそれを実行するような人間ではなく、未来を切り開いてく、暮らしを立てていくという力を、創造性を持った子供たちを、莫大な数養成しないと、次の時代をどうやっていったらいいかなんて、わかるはずがないと思っています。

で、そのプロセスは、ですから少なくとも一世代、ワンジェネレーション、たった今私たちが、これまでの国民国家システムに適合するように子供達を虐待するシステムを一生懸命維持してきたのをやめ、一人一人の子供達を守り、彼らの夢を叶えるために全力をあげるという風に、たった今切り替えたとしても、一世代かかりますね。だからそういう意味でいうと、何十年、という時間が必要なんだとは思います。

 

42分30秒から記者の質問があり、それに答える形で上記の発言となります。お時間おある方は、どうぞ冒頭からご覧ください。

(なぜかこのブログの幅が狭くて動画がかけてしまっています。YouTubeで検索されるとフル画面で見られます。)

 

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