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2010年8月20日 (金)

F 中三の決意

Fは、中学二年生の秋頃、あるコンサートに行った時、「音楽やっていきたい」と口にしました。

そのころは、エレキギターやアコースティックギターを自己流で弾いていました。


「ギターで食べていく」と、より強く決意したのは、三年生の夏。


じゃあ、きのくに子どもの村中学校卒業後はどうするか、と探した先は、福岡のクラシック専門のギターアカデミーでした。その頃は、クラシックギターとアコースティックギターの区別もついていないような感じでした。


そして、高校はどうする?

普通の学校では時間がもったいないから、通信制にしよう、と選んだのが、同じく福岡にある通信制高校。


入学にあたって、願書とともに、「クラーク高校でやってみたいこと」というテーマの作文を提出しなければなりませんでした。


高校に提出するときに、その作文を見せてもらったら、中学三年生と思えないくらいしっかりした文章に、びっくりしてしまいました。


しばらく見失っていたその作文(提出する前にコピーをとっておいた)が、昨日、棚の奥からでてきました。本人承諾の上、ご紹介します。


【私がクラーク高校への受験を選んだ理由は二つあります。

一つめは、勉強と平行して、趣味であるクラシックギターとアルバイトが両立出来る高校だったからです。

ギターを始めたのは中学一年の頃でした。最初は面白半分で始めたのですが、いつの間にか自分にとって、とても大切なものになっていました。

そして将来はギタリストになり、聴いてくれる人達が少しでも幸せになるような演奏をしたいと思っています。

クラーク祭などの行事でも発表できたらと思います。

アルバイトをしたい理由は、お金をため、大学に入ったり留学したりする時のために、親ばかりに頼るのではなく、少しでも自分でなにかできないかと思ったからです。

それに、アルバイトという形で、やがて社会に出ていくための準備ができると思いました。


勉強も決して得意ではないので、自分のペースで一歩一歩着実に学習し、高校を卒業したいと思います。

通信制のよいところは、自分のペースで勉強でき、分からないことがあれば、先生に聞くという、学習進度に合った勉強ができることだと思いました。

ー中略ー

勉強をしながらギターの修行をし、しかもアルバイト、決して楽なことではないけれど、悔いの残らないようにしたいと思います。】


今この文章を読んで、この通りになってるなあ、と感心します。


作文を書くにあたっては、担任の大人がチェックしてくれて、アドバイスもしてくれたそうです。


私だったら、「通信制高校なんて、落ちることないでしょ」と見くびって、「そんなに真剣にやらなくても大丈夫よ」なんて言ってたかもしれません。


合否にはほとんど関係ないとしても、この課題作文は、 Fにとって、自分の考えをまとめる大切な機会になりました。その大切さを、きのくにの大人は、ちゃんとわかっているのですね。


クラシックギターの世界に入ってから、目上の人たちに囲まれて、同年代の友だちがいなかったり、スランプに陥ったりと、悩む時期もあったようでしたが、「俺は今、なにも後悔していない」と言います。


しっかり自分の人生を歩む息子、すてきだなあ。

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コメント

このようにして芸術家は誕生するのですね!

誰かがレールを敷くのではなく、魂の内側からあふれ出たひとつのカタチ……。

強くしなやかな心を持った、心底ギターを楽しめるギタリストへと、さらに成長されることでしょう。

mamiさん、自由教育って、本当に素晴らしいですね!

幼い頃から、そんな環境に身を置くことのできた息子さんたちは、生きる力に満ちた、ステキな大人になること間違いなし。

その教育法を、勇気を持って選択したご両親もまた、子供たちの将来を、ワクワクしながら見守ることができて、一生楽しめそうですよね♪

投稿: 風の魔女 | 2010年8月21日 (土) 05時25分

風の魔女さん、コメントありがとうございます。

きのくにと出会う前の私は、心配性のガミガミお母さんだったので、今、こんなにワクワクした気持ちで息子の将来を楽しめるのが、ウソみたいです。

家庭って、くつろげて、楽しく笑えるのが一番ですね。

投稿: mami | 2010年8月22日 (日) 20時26分

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