« ハプニングを楽しむ | トップページ | おもちゃづくり教室 »

2010年1月20日 (水)

山の村から世界が見える

みなさ〜ん、この本、もう読まれましたか〜?

Photo

『山の村から世界が見える』

この本は、2008年度にきのくに子どもの村学園中学校の『わらじ組』だった生徒たちが作った本です。黎明書房さんから出ている、普通に書店で売られている書籍です。


監修者の堀さん(きのくに子どもの村学園学園長)が、序文にかえて、このように書いています。

【きのくに子どもの村学園。これはとても変わった学校だ。

いろいろなことを子どもと大人が話し合って決める。一斉授業がほとんどなくて、個性が大事にされる。教科書やドリルの学習が少なくて、プロジェクト、つまり木工、料理、畑仕事など、手と体と、そして頭を使う自発的な体験学習が中心になっている。

山の中の小さな学校だけれど、けっこうよく知られていて、見学のお客様があとを絶たない。

さて、その変わった学校のとびきり変わったクラスが「わらじ組」である。

なにしろ正式の担任がいない。プロジェクトも自分たちですすめる。困った時は「影の大人」にアドバイスを求める。「わらじ組」というのは、「二足も三足もわらじをはく欲張り集団」という意味だ。このヘンなクラスの中学生が、自分たちの村についてしつこく調べてできたのがこの本である。

どうせ子どもの書いた本なんて、とバカにしないで目を通してやってください。】


私、この最後の一行に、なんだか、目頭が熱くなっちゃいました。

愛情が溢れていると思いませんか?


実際、この本、バカにするどころか、現在の過疎地、僻地の問題点、私たちの生活形態や自然環境の変化などが、簡潔に、そして具体的に書いてあり、とても勉強になります。


きのくに子どもの村がある彦谷には、市の一般廃棄物処理場があるのですが、このことについて書かれた章があります。

私はこの廃棄物処理場を見たとき、水や空気が汚れるのではないかと感じ、「子どもたちのそばにつくらなくてもいいのに・・・」と思っていました。全く、「人ごと」の発想です。


でも、「わらじ組」の生徒たちは違いました。

「彦谷に処理場ができたわけ」から調べ、処理場の問題点、埋め立て後はどうするのか、にまで言及しています。


【できたらゴミ処理場はない方がいい。だた、それはできない。どこかに必ずつくらなければならない。だとすれば、将来的に素敵な場所になった方がいい。

多くのゴミ処理場では、埋め立てが終わっても跡地が利用されず、空き地や雑木林になっている。しかし、人が手を加えれば、モエレ沼公園のように人々の役に立つものに生まれ変わることだってできるのだ。彦谷の処理場の埋め立てが終わり、跡地の利用につして協議されるのは、まだまだ先のことかもしれない。でも、みんながまた来たくなるような素敵な場所になればと思っている。ー後略ー】 p.113


そしてまた、きのくに子どもの村学園ができたために起こった、「ゴミが増えた」という問題に向き合っています。

これに関しては、卒業生が取り組んだことなのですが、ゴミがでにくいおやつにしたり、行事のときにとるお弁当の容器を、再利用可能な弁当箱に変えたりしてきました。子どもたちからの提案による改革です。


「昔の生活にはたくさんの知恵が詰まっていた」という章は、私も初めて知ることが多く、大変楽しめました。そして、ただ調べて書くだけでなく、自分の気持ちや考えを表現しているところに好感が持てます。


【昔の人のたくましさはすごい。区長さんは子どもの頃、歩いて橋本まで行っていたし、高野豆腐の豆を運ぶまめ街道では、運ぶのは女の人だった。昔の人は、女の人も子どももみんな強かったのだ、とびっくりさせられる。

私たちは普段歩くことが少なく、電車やバス、車などを使っている。今回のことを知って、歩く回数をふやそうと思った。

現代人のみなさん、歩きまくりましょう!
昔の人のようにたくさん歩いたら、彦谷区長さんのように元気いっぱいな人になるかもしれませんよ。】p.52


は〜い、私も、努めて歩くようにいたしま〜す!


「変わっていった自然」という章は、「動植物研究所」というクラスの子たちが執筆を担当していますが、こちらも圧巻。

川の水が汚れた、ということだけれど、実際のところどれくらい汚れているのだろう、ということを、ちゃんと水質検査や生物検査をして調べているのです。


すごい中学生たちです。


1700円+税、読み応え十分、お勧めです。ぜひ、買って、読んでくださ〜い!

|

« ハプニングを楽しむ | トップページ | おもちゃづくり教室 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ハプニングを楽しむ | トップページ | おもちゃづくり教室 »