« 人に恵まれて・・・ | トップページ | ちょっと、いい言葉 »

2008年5月21日 (水)

ろーばしん、だろうか

きのくにに入って最初の数年は、遠くてなかなかきのくにに行けないことがつらかった。

関西圏の保護者ならば、難波までとか、橋本駅まで送り迎えとか、休みの前には寮にあがって、布団の整理とかで、そのついでに他の保護者と知り合いになったり、スタッフと話しをする機会も多い。

我が家は、といえば、年に3回、よくて4回、きのくにの行事のときに行くだけで、それ以外は、ひたすら学園からの毎週のおたよりを楽しみに過ごしていた。


特に保護者会主催の、「きのくにがわかる夜」とか、「忘年会」のお知らせが来るたびに、「いいな〜、近い人は。私なんて、絶対無理だもん。」といじけていた。

Nが、「長期中、一人で寝るのが寂しい」と言ったときは、胸が痛かった。


そんなとき、ある先輩保護者さんが、「ウチは週末帰宅だけど、やっぱり長期で、遠くから来ているところのお母さんが、長期にもいいところがあるよ、って言ってたよ。」と話してくれた。

聞いたときは、「ふ〜ん、そんなものかなあ。私はやっぱり、週末帰宅が理想だなあ。親も気軽にきのくにに足を運べる距離がいいなあ。」と思っていた。


あれからまた数年がたち、今、やっぱり長期でよかったな〜、と思うことがいっぱいできた。


まず、私が口だししすぎることがなく、きのくにで育ててくれた良い芽を摘まずにすんだ!よくデキた親は、心配ないのでしょうけれど、私の場合は、離れていて、ちょうどよかったと思う。


それから、最初に他の保護者と仲良くなろうとし過ぎなかったから、変な考えを吹き込まれずにすんだ!今思えば、これがとてもよかったと思う。

何年かたって、周りが見えてくると、保護者の中にも「学力大事」「学歴大好き」の人もいることに気がついた。

そして、スタッフがいない、保護者だけの会では、「きのくにが言ってることは建前で、やっぱり、塾とかで勉強させたほうがいいと思う。」とか「ここだけの話しだけど、うちは家庭教師つけてるよ。そうじゃないと、高校いけないもん。」とかいう人もいるらしい。

「らしい」というのは、そういう会に参加した、転入、新入生の保護者さんから聞いた話しだから。

入って早々、4月にそんな話しを聞かされたら、びっくりするだろうなあ。

もちろん、よい出会いがあって、「いい話しがいっぱい聞けてよかった」「寮生活とかで心配なことが聞けたので安心した」という話しも聞くのだけれど。


私は、冒頭に書いたように、なかなか他の保護者と知り合うチャンスがなく、ひたすら学園内で、スタッフも交えて開かれる「夜更かし会」に出て、そのなかで、しっかりと耳を澄ませて、話しの合いそうな人のそばに近づいていって、ぐんぐん親しくなった。

それと、あんまり寂しかったので、大分にいながらにして、子どもの話しやきのくにの話しがしたい、と思って、メーリングリストをつくってしまった。

そこでたくさん意見交換するなかで、「あれ?この人、きのくにの理念、どう思ってるんやろ」「なんでこの人、子どもをきのくにに入れたのかなあ。」と思う人もいた。

もっと突っ込んで話しを聞いてみたい、と思うこともあったけれど、限られた、きのくにでの歓談の時間に、わかりあえなさそうな人と話すのは時間の無駄だから、この人とは距離をおこう、ということもあった。

一方、あのときのメーリングリストでで親しくなった保護者さんたちとの交流は、今も続いている。大切な友達。


そういえば、今年の入学を祝う会のとき、きのくに国際高等専修学校の校長が、「みんなと仲良くしよう、と思わなくていい。適当に距離をおいてつきあうことも大切」という話しをしてくれた。

それはとても大切ということ、よくわかる。


私がきのくにに出会ったころと比べて、今はネットでの情報も多くなり、また、遠方からの入学者も増えている。だから保護者同士の交流も、以前と比べて多くなっていると思う。

多分、最初にしっかり堀さんの本を読んでいれば、誰がなんと言おうと、気持ちはブレないと思うけれど、何か不安だったり、学力・学歴信仰を断ち切れていないと、類友さんがよってくる、そんな気がする。

そういう人は、きっと、ほんの一握りなんだろうけれど、自分に不安があると、そういう空気を持ったひとを招き寄せてしまうんじゃなかろうか。

私には、誰も、「きのくにの勉強だけじゃ心配だよね」という人は話しかけてこない。


老婆心かもしれないけどひとこと。


きのくに転入学後、最初に出会った保護者さんが、きのくにへの不安をあおるようなかただったとしても、その何倍も、安心してきのくにに任せて、家庭でもきのくにの理念に従って子どもに接している保護者がいます。そして、子どもたちは、生き生きとした、優しい子に育っています。

安心して大丈夫。

そして、親は親の人生をしっかりと生きて、互いに成長していけばいいんだと思います。

もし、実際に心配なことや問題があれば、きのくにのスタッフは、気持ちよく話しを聞いてくれ、相談にのってくれます!

|

« 人に恵まれて・・・ | トップページ | ちょっと、いい言葉 »

コメント

mamiさん、

「老婆心」じゃなくて、とっても大切な重要なお話だと思います。

>何年かたって、周りが見えてくると、保護者の中にも「学力大事」「学歴大好き」の人もいることに気がついた。

不幸にして、最初にこういう保護者と親しく話をすることになる場合もある。

結局、ホントの事に気付く場合のほうが圧倒的に多いんだとおもいますが、

「ろーばしん、だろうか」と気遣いながら、こういう話をして下さるかたがいるのはとっても嬉しいことだと思います。

 

投稿: さんちゃん | 2008年6月 6日 (金) 21時54分

mamiさん こんにちは。
幸い私は経験談を話してくださった方が「私も含めて゛きのくに゛だからといっても いろいろな考えの保護者がいる。スタッフもそう。自分をしっかりもって、おや?と思ったら向き合ってみてね」と会話のおわりに添えてくれた、転入後恵まれた出会いでした。
こちらの記事を何度も読ませて頂いてコメントを書き直しては送信に至らずを繰り返していました。mamiさんの思いを、とってもありがたいと感じながらもコメント内容は上記の話の紹介になってしまうし・・何か違うと思って消していました。

さんちゃんさんのコメントを拝見して・・
>「ろーばしん、だろうか」と気遣いながら、こういう話をして下さるかたがいるのはとっても嬉しいことだと思います。

そうなんです。これまでmamiさんのブログで、多角度からきのくにを紹介して頂いたからこそ、書物やメディアからしか伝わる良い面ばかりでなく きのくにに関わる生活を始めようという判断ができました。mamiさんの見るそのままを伝えてくださる事で、どれだけ助けられているか本当に感謝しています。入学してからもです。長くなりスミマセン。

投稿: くるくる | 2008年6月 7日 (土) 12時08分

さんちゃんさん、くるくるさん、コメントありがとうございます。
こう見えても(?)私、小心ものでして、「ここまで書いちゃっていいかな〜」とドキドキしながら書きました。なので、コメントいただいて、うれしかったです。
でも、こういう内容のにコメントするって、けっこう難しいですよね。くるくるさん、何度も書き直してくださって、恐れ入ります。

>さんちゃんさん
【結局、ホントの事に気付く場合のほうが圧倒的に多いんだとおもいますが、】
私も、そう思います。自分が何を信じて生きているのか、自分でわかっていれば、誰がなんと言おうと、ホントのことに気づけますよね。

>くるくるさん
ブログやっててよかった〜、と思いました。コメント、ありがとう!!

投稿: mami | 2008年6月 7日 (土) 22時47分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/175659/41279247

この記事へのトラックバック一覧です: ろーばしん、だろうか:

« 人に恵まれて・・・ | トップページ | ちょっと、いい言葉 »