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2008年4月20日 (日)

愛は裁かず

『かつやま子どもの村通信』第46号の4面【連載 ニイルのことば 愛は愛を育てる】の最後に、〈おすすめの本〉として、伊藤重平著の『愛は裁かず』『ゆるす愛の奇跡』(黎明書房)が紹介されていましたが、みなさま、もうお読みになりましたか?


伊藤氏は、小学校校長、児童福祉司などを経て、裁判所の調査官などを務められました。
実際の相談の事例を挙げ、問題をかかえた親子との、具体的な会話が書かれています。

私、早速購入しまして、夢中で読んでしまいました。

どの事例も、親や教師が、「困った子」の相談に訪れるのですが、結局、親や教師のほうに問題があったことがわかってきます。

キーワードは、「責めない」「裁かない」「ほめる」「ゆるす」。
具体的なところは、ぜひぜひ、みなさま本をお読みください。


2006年11月6日の記事『宝箱からもうひとつ』の事例は、まさに、伊藤氏が書かれていることだと思いました。

私自身、FとNには、さんざん、「責める」「裁く」、をやってきました。
「なんで早く準備しておかないの!」「明日早いんだから、もう寝なさい」という、詰問、命令口調。


入学を祝う会で、堀さんにお会いしたとき、この本を読んだことを話しました。

そして、「Nがーーしたのも、ーーだったのも、全部、私がいけなかったんだということが、あの本を読んでよくわかりました。」と言いましたら、堀さんは、すべてお見通しだったのでしょう、やさしく笑っていました。

Nがまだきのくにに入る前だったのですが、Nのことでどう対応したらよいか悩むことがあり、半泣きになって相談の電話をしたことがありました。(Fはすでにきのくにに転入していました)

そのとき堀さんは、「くどくど叱るのは意味がないですよ。それより、ぎゅ〜っと抱きしめてあげてください。」と言われたのです。その通りしました。


そして、それから、少しずつ、ほんとに少しずつですが、私は変わったんだと思います。

Nが中学生になったときには、思春期でイライラしていたのか、私が掃除や料理のお手伝いをお願いしても、「え〜!!」と、ものすごく不機嫌になることがあり、悩んだり、衝突した時期がありました。

それでも、少しでもやってくれたときには、「ありがとう、すごく助かる〜」と言うようにしました。「できれば言わなくてもやっといてくれたらいいのに」と思うことも、なかったわけではありませんが、それを言うと不機嫌になることが目に見えていたので、まず、よい方に目を向けるようにしていました。

今ではあの頃がうそのように、何でも気持ちよくやってくれ、言わなくてもお茶碗を拭いておいてくれたり、「なんか手伝おうか」と言ってきてくれたりします。


伊藤氏の本を読んで、やっぱりガミガミ言わずによかったんだな〜、と確信しました。そして、もっと前に、子どもたちがもっと小さいときに、この本を読んでいたら、私の子育てもだいぶ違っていただろうな・・・。


黎明書房さんは、よい本を出版してくれますね。「頭のいい子をつくる本」みたいなのばっかり売れて、はがゆいったらありません。

堀さんも、「あの本、いいでしょう。でも、出版業界は今、ほんとうに大変なんですよ。」とおっしゃっていました。みなさま、この本、絶対にお勧めです。ぜひぜひ、買って、お読みくださいませ。

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コメント

さっそく2冊の本を注文しました!ありがとうございます。毎日さんざん「早く〜して(しなさい)」と言ってしまっている私は、助けを求める気持ちで待っています。言わないでおこうと思うのですが、ただニコニコ待っていたら、登園やイベントなどすべての外出に1時間以上遅刻してしまうと思うのです〜(^^;)

投稿: まい | 2008年4月26日 (土) 11時21分

必死に学費を払ってる経済状況なので、実は、自分の読みたい本はなかなか買えません。〈苦笑〉
図書館に探しに行って、なかったら、リクエストしてきます。

まいさん、わかります、わかります。
そして、世間はマイペースであることを許してはくれない、だんだん遅刻しないようになれるのを待ってもくれない・・・なので、私も、ずっとガミガミ言ってました。
 ところが、きのくにに入った途端、ガミガミいわなくてもさっさと用意して、意気揚揚と家を出て行くようになったのです。3人が3人とも、です。
マジックですよね。
 結論は、「楽しい場所には、子どもは進んで行く、楽しくない場所に行くのは、グズグズする」ということのようです。

投稿: むさし | 2008年4月26日 (土) 19時11分

まいさん、ほんとにね〜、どうしたらいいんでしょう。その年齢を過ぎてしまった我が家としては、う〜む、と考えてしまいます。

むさしさんが書かれているように、「楽しい場所には進んでいく、楽しくない場所にはぐずぐずする」というのも、確かにあると思いますが、まいさんのところは思い当たりますか?

そうでなくて、単に、それほど行く必要を感じていないとか、もともとマイペースさんだとか、遅れても本人は困らないとか、いろいろあるかな、と思います。

本、参考になるかなあ。How to的ではないので、物足りないかもしれないけど、気長に読み込んでいただければ、なんらかのヒントがあるかもしれません。(って、役に立つんだかたたないんだか、曖昧ですみませ〜ん!)

むさしさん、じゃあ、きのくにに来て、楽になりましたね、親も子も。
うちは、たまにしか帰宅しませんが、やはり行く前夜になると、私が何も言わなくても、「そろそろ荷造りせんとな」と一人で始めます。

投稿: mami | 2008年4月27日 (日) 23時31分

はい、楽になりました。
地元の公立校に行ってる時は、親も子もずーっと緊張して過ごしていました。
生真面目で、人一倍緊張しやすい子でしたから、「指示通りのものを持って行かなくてはならない」「人と違うことをしたら、怒られたり、友達にも責められる」と思い込んでいて、いつも「間違ってないか」不安を感じていた気がします。不安や緊張があると、動きが鈍るのです。
 私はといえば、すぐ行方不明になる名札を、たくさん買い込んでストックし、子どもが探し始めたら、さっと新品を出してつけてやり、とにかく送り出す・・・みたいな解決方法しか、当時は思いつきませんでした。
 そんな風に体裁だけを取り繕うのに必死で、子どもの「失敗してみて自分で考える」チャンスを全てつぶしていました。
 そして、いつも「早く!」「あんたらのせいでお母さんがいい加減と思われる!」とかキイキイ言ってました。
「緊張しなくてすむ場所」が、心から楽しめる場所なのだと思います。
そして、きのくにに出会わなければ、家庭さえも、緊張の場所のままだったかもしれない、と思うのです。

投稿: むさし | 2008年4月28日 (月) 21時08分

まいさん、むさしさん、また、他のみなさまも、御本を読まれた感想などありましたら、いつでもけっこうですので、コメントいただければ、と思います。私の気づかない視点などもお聞きできればうれしいです。

それと、図書館で借りる、というのも、とてもよい方法ですよね。貸し出しする人が増えれば、書棚にいつも置いてもらえる(倉庫にしまわれなくてすむ)し、そうしたら、他のかたも目にするチャンスが増えるし。

>「緊張しなくてすむ場所」が、心から楽しめる
>場所なのだと思います。
>そして、きのくにに出会わなければ、家庭さえも、
>緊張の場所のままだったかもしれない、と思うの
>です。

この後半部分に、じ〜んときました。うちもそうでしたから。長男のFは、たぶんいつもびくびくしている子になっていたでしょう。Nは、「兄ちゃんのようにはなるまい」と、賢く立ち回り、いつも神経をとがらせていたでしょう。
「あの頃はほんとうにごめんね」と、二人には何度か謝罪しました。二人ともゆるしてくれましたが、それでも、時おり、あの頃のことを思い出して、申し訳なくて、涙がでます。

投稿: mami | 2008年5月 1日 (木) 22時49分

まみさん、いろいろアドバイスいただいて、ありがとうございます。うちの子の場合、その時にやっていることが楽しくて夢中になってしまい、切り上げる時間になっても親の言うことを無視!して続けるというパターンが多いです。

行く先がいやというわけではなく、行ったらまたそこで熱中してしまい次に移るのをイヤがります。すごく良く言えば集中しすぎてしまう。でも親から見れば頑固で人のアドバイスを聞かず、セルフコントロールがいまいちできないなあと感じます。

幼児ですので年齢的にみて無理はないかなあ〜とも思いますが・・・。そういう時期なのかもしれませんね。

できるだけ子どもの気持ちを尊重してやろうと思っているのですが、予定が大幅にズレたりすると高齢母で体力がいまいちということもあって、時に爆発してしまいます。

how toで治る?ことではないと思いますので、伊藤さんの本も読んで気長につきあっていきますね。ちなみに、園ではまあ普通に行動しているようで、家との使い分けをしているようです(^^;)

それと、うんと行きたいところに行く前には、さすがにてきぱきします。どうも要領いい子です(笑)。そうそう、園から家まで徒歩10分くらいなのですが、明るい季節には回り道して公園のハシゴをするのが大好きで、文句言わず付き合ったら、最長2時間半かかりました!

投稿: まい | 2008年5月 4日 (日) 11時58分

追加です。むさしさんにもコメントいただき、本当にありがとうございます。お二人のお話からきのくにの良さがとても伝わってきます。いろいろとハードルがあるのですが、入学できたらどれだけ嬉しいことでしょう。

投稿: まい | 2008年5月 4日 (日) 23時14分

息子さん(でしたよね?)、かわいいですね。集中してしまうのですね〜。社会生活との兼ね合いも配慮しなければならない親のほうは、板挟みで、大変ですけど。

10数年前、息子たちがまだ小さかった頃、田島みるくさんの『わたし天使あなた悪魔』という子育てマンガにはまって、大笑いしながら読んでいました。まいさんが書かれたような状況が、マンガになっています。

たまにはこういうので笑って、発散もいいかも?まあ、このマンガのなかでは、けっこう子どもを殴っているので、それがちょっとひっかかりますが。

大きくなった息子たちが、これを読んで、しみじみ、「子育てって大変なんやなあ」と言ったのが、そうとうおかしかったです。(ーー”)

投稿: mami | 2008年5月 7日 (水) 22時06分

はじめまして。

今度、年長になる子供の小学校のことをいろいろと考えているうちにたどりつきました。

これまではきのくに学園とは違った学校を第一に考えていたのですが、このmamiさんのブログを1週間ほど書けて一気に読み進めて、きのくに学園に一目惚れしてしまいました。

さらに、この記事で紹介していただいた伊藤重平氏の著作を読んで、非常に自分の中にすうっと染み込んできて満ち足りた気持ちになりました。ご紹介ありがとうございます。

今後、実際にきのくに学園の何校かに足を運んで、子供の様子を見てみたいと、ワクワクしているところです。

これからも、よろしくお願いいたします。

(コメントを残すところを迷ってしまいました。。。)

投稿: わかくさ | 2010年3月31日 (水) 21時40分

わかくささん、コメントありがとうございます。

息子も夫も私も、ほんとうに、きのくにが大好きなんです。書いていることは、私の心のままです。なので、その気持ちがわかくささんに伝わったのなら、とてもうれしいです。

それから、伊藤重平氏の記事にコメントをつけてくださったことも、大変感謝しています。そのおかげで過去の記事が生き返ります。

私もまた、過去の記事やコメントを読み返してみましたが、みなさんがつけてくださるコメントに、また感動してしまいました。heart01

投稿: mami | 2010年4月 1日 (木) 21時04分

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