« 2008年1月 | トップページ | 2008年3月 »

2008年2月29日 (金)

心と体の支配

「前へならへ」「右向け〜右!」「休め」「小さく前へ〜ならへ!」「進め〜」

こんな号令で整列、行進をした経験のあるかた、たくさんいらっしゃいますよね?

私、さんざんやりました。小学校の運動会の練習のときなんて、人数が多いものだから、炎天下、泣きたくなるくらい延々とやらされました。

今振り返ると、教師も子どもたちも、なんてばかばかしいことに時間を費やしていたのだろうと思います。まるで軍隊でしたね。でも当時は、誰も問題視する人がいなかったのか、私も嫌だったけど、疑問も感じずにやってました。


この間見た、新藤兼人さんの映画、『陸に上がった軍艦』を見て、あのときのバカバカしさを思い出したのです。

新藤さんは既にシナリオライターとして、10年のキャリアがあったのですが、32歳で招集され、気の遠くなるような下働きをさせられます。

建物の掃除のため、整列してのぞうきんがけ。倒れれば水をぶっかけられて、吐いてしまえばそれに顔をこすりつけられる。演習では、木で作った戦車をロープで引っ張る側と、それに模造の地雷を投げつける側とにわかれての訓練。

食料確保のために、鯉の稚魚を池に放して、それが大きくなるようにハエをとってきて餌にする。

新藤さんは、「もうみんな、うんざりしてるんですよね。こんなことしてて、ほんとに役にたつのかなあと思いましたよ」、と言います。

そして、上官から理不尽な暴力を受け続ける毎日に、「抵抗しても無駄だ、という世界に身を置くと、人は野獣のようになるんです」と、当時を振り返っておられました。


それと比べると、私の小学校の時代はとても平和だったのでしょうけれど、教室から体育館に行く間も整列しなければならず、集会のときなど私語をしたり姿勢が悪かったりすると、殴られることもありました。


今はどうなんでしょうか?まさかそのようなことはないと思いますが、先日コメント欄で話題になった、『心のノート』を導入するあたり、心の支配が始まっているように感じます。敏感にアンテナを張っていなければ、と思う今日この頃です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月22日 (金)

忘れないうちに

【あなたが虚しく過ごした きょう という日は  
      きのう 死んでいったものが  
          あれほど生きたいと願った あした】


今日の朝日新聞29面『ハンディをこえて』という記事にでていたことばで、白血病の息子と父親を描いた韓国の小説「カシコギ」(サンマーク出版)の一節だそうです。


新藤兼人さんの映画の話しもまだ書いていませんが、とても心に残る言葉だったので、忘れないうちに書き留めておこうと思いました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月20日 (水)

霜田静志氏の文章

【よく言うことをきく子。これが今日までどこでもよい子とされている随一であろう。親たちは二言目には、どうもこの子は言うことをきかないで、という。永年教育相談の仕事をやって来て、私がいつも親たちから訴えられるのはこれである。

だが果たして言うことをきく子が何でもかでもよい子であると言うことができようか。言うことをきく子がよい子であると考えている人も、もしわが子が、見知らぬ人にうまく言いくるめられ、その人のいうことをきいてついて行って、そのために災難を受けたということになったらどうであろう。 ー略ー


言うことをきく子どもをよい子とする考え方に立って行ってきた従来の日本の教育はどういう結果になったであろうかを考えて見るとよい。ちょうど前述の見知らぬ人の口車にのったと同じことが、国全体として行われたのである。


明治以来の一環した教育精神によって、日本人は皆、上の者のいうことにはいつも絶対服従で、言うことをきくようにと教育されて来た。

欧米の新しい考え方にふれて、そんな盲従はいけないと、これに反対する意見を出す者もあり、一部これを実行に移したものもあるにはあったが、大勢はどうすることもできなかった。日本人全体は依然として上の者のいうことなら何でもかでも無批判に受け入れるという状態であった。


そうした日本人は、遂に誤れる指導者の導きに従って太平洋戦争に突入し、日本を今日のような悲惨のどん底におとしいれてしまったのである。

ドイツの民謡、ハメリンの笛吹きは、笛吹きの笛の音に踊らされて鼠の大群がことごとく川に落ちてしまう話しであるが、今の日本人は全くこの話しのように哀れなものである。


「言うことをきく」バカバカしさを恐らく日本人ほど骨身にこたえるほど痛感したものはないであろう。それなのに今日でもなおかつ、ともすればすぐ人の尻馬にのって騒ぐ連中、一人の扇動者にあおり立てられると、いい気になって騒ぎだす群衆が、あちこちに見られるのは何といっても情けないことである。

永年の教育というものは恐ろしいものである。日本人をこうまで自主性のない、個性のない、付和雷同的な人間にしてしまったのである。】 

ー『霜田静志復刻選集 第1集』より


霜田静志氏は、A.S.ニイルの著作を翻訳し、日本に広めたかたで、きのくに子どもの村学園の堀真一郎氏の恩師でもあります。


上記の文章は、霜田氏が昭和24年に創刊した『愛育通信』の文章をまとめたものです。

戦争中には、「自由教育」などと言ったら大変なことになるので、「叱らぬ教育」と表現を抑えて文章を書かれていたそうです。

復刻選集には、心から賛同できる文章がたくさんです。少しずつこちらで紹介していきます。

でも今、日本の教育の現状には、とても不安を覚えます。せっかく霜田氏が心を込めた書かれたことが、一人でも多くのかたに伝わって、価値観の大きな転換につながれば、と思うのです。


それと、先日95歳の映画監督、新藤兼人氏の原作、脚本、証言による、『陸に上がった軍艦』という映画を見てきました。都会では昨年中に上映がすんでいるようですが、地方は今頃です。

http://oka-gun.com/

多くのかたに見ていただきたかったな、と思いました。

今日は長くなったので、この映画のことは次回に書きます。
ホームページご覧ください。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2008年2月13日 (水)

いろいろあっていいじゃない?

8日にNが帰宅。

きのくに子どもの村学園は17日まで約一週間の中間休みなのです。

といっても、14日、つまり明日からスキー教室に参加するため、明日早朝には家をでます。きのくにが主催で、主に小学校六年生から中学生の希望者を、2泊3日のスキー教室に連れて行ってくれるのです。昨年は雪不足で行けなかったのですが、今年は、ちょっと、雪、多すぎるんでないかい?


Nが帰ってくると、きのくにのホットな話題をいろいろ聞けるので、ブログもたくさん書きたいのですが、あまりタイムリーな話題は支障があるかもしれず、また、私自身、パソコンに向かうより、Nとおしゃべりしたり、ビデオ見たり、料理したり(いつも以上に力が入ります!)で、もう忙しくって〜。


今回一番印象的だった話しは、Nがスタッフと言い合いをしたということ。詳しくはかけませんが、話しを聞けば、Nの言い分も十分理解できます。

Nはスタッフの言い方に納得がいかず、腹立ちまぎれにそこらにあった椅子を蹴飛ばしてしまったとのこと。それを見ていた堀さんに更に注意されて・・・。

「オレ、ごめんなさいもナンも言わんかったわ」

「うんうん、そりゃ腹立つよね〜」と相づちを打ちながら、スタッフと言い合いするなんて、やるじゃん、とちょっとうれしかったです。


今回の件は、私はその場にいたわけじゃないので、どちらが正しいと言える立場ではありません。

そして私は、つねづね、きのくにのスタッフがどれだけすばらしいかということを書いているわけですが、だからといって全員神様みたいな人というわけではありません。

実際、スタッフのかたも、「怒りますよ〜」「イライラすることありますよ〜」なんて、笑って話しておられることもありました。

だからいいんですよね。

息子たちも、きのくにの教師批判をしていることもあります。子ども同士のそういう話しを聞いて、「え〜、きのくにの大人ってすばらしい人ばかりじゃないの?」って、不安に陥る保護者のかたもいるかもしれないけど、私は子どもたちの大人批判って、健全だなあ、と思うんです。

こういう気持ちって、理解されないかな〜?


たしかにすてきなスタッフばかりだと、私は思うけれど、人間だもの、意志の疎通がうまくいかなかったり、相性が悪かったり、正しいことでもどちらかがそれを受け入れられない気持ちの状態だったり、いろいろあるでしょう?

私は、そうことが一切ないように、ということは期待していないの。成長していくなかで、大人と言い合ったり、子ども同士で大人批判をしたりっていうことは、あって当然だもの。こういうふうに思えるベースには、基本的な信頼感というのがあるからなんだけど。


子どもの成長とともに、帰宅してからの話しも多岐にわたり、ますます味わい深くなっています。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年2月 6日 (水)

微妙な変化?

「お母さんの好きなところは?」っていうのは、この前聞いたので、今度は、Fに(Nは不在)、「お母さんのどこが嫌い?」と聞いてみました。


F:「気が短いところ」←即答

私:「え〜?やっぱり〜?でも、前に比べてちょっとはよくなったやろ?」

F:「うん、まあね。っていうか、前はオレに対して気が短かったけど、今はどうでもいいことに気が短いな。だから、オレにはあんまり害はないけどね。」


アハハ、その通りなんです。なんて鋭い観察でしょう。

前はーこの「前は」というのは、我が家では、「きのくにに出会う前」という意味が含まれていますーFが学校の準備するのが遅いとか、本読みがトロいとか、計算できないとか、そんなことで、かんしゃく起こしていました。(恥)


今は、お菓子の袋があけられないとか(子どもか!)、運転してて前に遅い車がいるとか、そういうときにイラついたり、「材料を全部5ミリ角に切りましょう」という料理に挑戦してて、だんだん1センチ以上になってるとか、そういう気の短さです。(これも恥!?)


後者の傾向は「前」からありましたけれど、Fにしてみたら、自分に向けられる気の短さのほうがインパクト+被害が大きくて、印象深かったのでしょう。


F の即答ぶりに笑ってしまったけれど、Fに対する私の態度、ほんとうに嫌だったんだろうなあ、としみじみ感じます。ごめんね。


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月 3日 (日)

ぜひ読んでみて!

みなさ〜ん、しばらくお休みでがっかりだった、remoさんの『ごはんできた』が更新されていますよ〜。

すでに更新後、お読みになっているかたもいらっしゃると思いますが、今回、特に読んで欲しい文章がアップされていますので、ご紹介します。

1月30日付けの『娘の進路』です。じ〜んとしました。こういうお母さんなら、子どもはまっすぐ育つよね〜。
みなさま、ご感想など、remoさんのブログへどうぞ。もちろん、こちらにいただいてもかまいませんが。


当ブログの右側下にスクロールしていただいたら、【仲間】という欄があって、そこの『ごはんできた』をクリックしていただくと、飛べます。

remoさんは、息子さんがきのくに子どもの村学園在学中で、Nと同じ気球組です。私、こういうかたときのくにで出会えて、ほんとうに幸せ。ほかにも、そういう出会いを、きのくにを通してたくさんいただきました。ほんとうに、感謝感謝です。


最近コメントをいただくようになったYOKOさんのブログも【仲間】に加えさせていただきました。息子さんがおととし(ですよね?)きのくにに転入されました。

ときに攻撃的な私のブログに、ほんわかすてきなブログ仲間さんがリンクできて、幸せだわ〜。


他の二つのブログも、ここであらためてご紹介させていただきます。

まず、さんちゃんの『百姓の日記』。

さんちゃんは、2005年の9月から、お父さんの後をついで、本格的に農業にとりくまれました。このブログを読み出すと、日頃食べているお野菜がすご〜く身近に感じます。知らないことがたくさんです。そして私は、きのくに子どもの村学園の夜更かし会にはじめて参加したとき、さんちゃんに気さくに声をかけていただいて、以降、多大な影響を受けています!

『ひらおだいはGrande!!』は、ひらおだい四季の丘小学校一期生の保護者さんがつくられたブログで、更新は頻繁ではありませんが、とても丁寧にかかれているので、自由学校の様子が、とても具体的でわかりやすいです。バックナンバー必見です。


このような『仲間』さん以外にも、たくさんのかたからコメント、メールいただきまして、ほんとうにありがとうございます。4月以降は、高専のことも書けるので、わくわくしてま〜す!

| | コメント (4) | トラックバック (0)

« 2008年1月 | トップページ | 2008年3月 »