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2007年6月 4日 (月)

23時 アンデス行き

今日はライブに行ってきました。瀬木貴将さんの、サンポーニャとケイナの演奏に、越田太郎丸(こしだたろま)さんのギターです。もう、すごくよかったんです。

今年、日本全国で開催されている、世界遺産ナスカ展のテーマソングも、瀬木さんが作曲、演奏しています。今日の演奏も、全部瀬木さんの作曲で、広大な大地や風の香りがするような響きでした。


すてきなのは、演奏だけでなく、その人柄。話しもよかった。


ある曲を作曲するために、ナントカ湖(名前忘れました)という、標高4000メートルくらいの砂漠にある湖に行くことになったのだそうです。そのときの話しです。


【とうとう僕の車は轍にはまって、にっちもさっちも行かなくなったんです。ジャッキでタイヤを上げようとしたんだけど、砂漠だから、どんどんタイヤが埋まってしまう。それでも30分くらい車の下の砂をかき出したり、エンジンかけたりして、頑張ったけど、全然だめ。

気温はマイナス10度くらいなのに、なめてて、薄着で・・・。そうしたら、トラックが通りかかったので、助けを求めたら、運転手さんと、16歳くらいの男の子二人が、なんとかしようと、手伝ってくれたんです。

でも、だめで、運転手さんは今日中に荷物を隣町まで届けなきゃいけないってことで、もう手伝えないから、男の子の一人、ホセ君を置いていくから、彼に手伝ってもらってくれ、と言って、出発してしまいました。


で、そのホセ君、すごく頑張ってくれて、結局30分くらいして、とうとう車が動いたんです。二人とも、もう砂だらけ。


その間に、いろいろ話しをしたら、彼はとても音楽が好きだと言う。それで、お礼に自分のCDをあげる、と言ったら、CDはうれしいけど、CDプレーヤーを持ってないと言う。だから、日本に帰って、CDもプレーヤーも全部そろえてまた持ってくるから、ホセ君の住所を書いて、とお願いしたのだけれど、ホセ君は、字が書けなかったんだ。

そのとき僕は、ちょっとショックだった。ホセ君は教育を受けられなかったんだ。けれど、考えてみたら、僕は字が書けるし、いろんなことを知ってけれど、砂漠でタイヤがはまって、なす術がなかった。でも、ホセ君は、字は書けなくても、僕と僕の車を救ってくれた。

このホセ君へ、という気持ちで、「23時アンデス行き」という曲を書きました。】


とても暖かい曲でした。


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