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2007年2月 5日 (月)

教室の悪魔

東京都児童相談センター心理司、山脇由貴子氏が書いた本です。


最初、新聞の書評で見たときは、タイトルがセンセーショナルだったので、人目を引ける、格好の話題に飛びついた本なのかな、と思って読む気がしませんでした。でも、実際手に取って読んでみると、薄いけど、しっかりした内容の本でした。


実際に受けたいじめ相談の事例と、昨今のいじめの傾向、そして親はどうすべきか、ということが、的確に簡潔に書いてあります。


今まで、いじめ自殺の報道を目にしても、どうして自殺までしてしまうんだろう、とよく理解していないところがありました。

でも、これを読んで、私の子どものころとは、いじめの残酷さ、執拗さが、桁違いであることがよくわかりました。

朝日新聞で昨年末くらいに、【いじめられている君へ】というコラムがあって、いろんな有名人がアドバイスや意見を書いていましたが、「いじめに負けるな」というメッセージもいくつかありました。これ、よくないんですね。私も違和感を感じていました。


山脇さんは、きっぱりと書いています。

【マスコミの論調に、いじめに「負けないで」というメッセージを聞くことがある。けれど、いじめというものは立ち向かうに値するものでもなく、耐えるべきものでもない。被害者はとにかく逃げればよいのだ。立ち向かう意味などないし、耐える意味もない。殺されそうになったら、人間は逃げるではないか。いじめは、いじめという言葉にくるまれた、犯罪なのである。】


数年前、女性弁護士が書いた、『だからあなたも生き抜いて』という本がベストセラーになったことがありましたね。あのかたも、中学時代にひどいいじめを受け、自殺をはかったけれど死にきれず、そこから転落していったという過去が書いてありました。


あれを読んだときも、「こんな陰湿ないじめ、よっぽど特別なんだろう」と思っていたのですが、もう、特別じゃなくなっているのかもしれないですね。


クラス全員で無視するとか、嘘のメールを流して本人や家族を誹謗中傷するとか、徹底的に恥ずかしい思いをさせるとか、どうしてこんな卑怯なことができるんだろう。


私が子どものころは、数人で一人をいじめていたら、誰かが、「やめなよ」って言っていたと思う。ちょっとしたいさかいはあっても、徹底的に一人をいじめるなんて、かわいそうでできなかったと思う。


何が変わったんだろう。


子どもたち全体に、ストレスがたまっているのかなあ。

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コメント

私も小学校の時に虐められたり、虐めたりしました。
女の子の何人かが虐めるターゲットの一人の子を決めて
放課後に屋上に上がる非常階段の踊り場で、ターゲットになった子にあれこれ文句言いまくって、みんなの前で謝らす。次の日はまた別の子って感じです。
勿論、虐めてた子も次の日にはターゲットになりうりました。まったく、何やってたんでしょうねえ。
クラスで結構頭の良い子がいて、その子は女の子から無視されてました。私は、元々その子と仲良かったから
相談には乗ってましたが、他の子から、「あんたも
無視するよ」って脅迫されて、泣く泣く皆と同じ行動を
取ってました。
一人一人はすごく善い子なのに、集団となると、豹変するって怖いですよね。
まぁ私の小学校時代は、携帯もパソコンもなかったので、誹謗中傷するメールとか回るってのはなったですけどね。でも、土曜日の学級会では、「いじめ」を取り上げて、一件落着はしました。
今はそうはいかないんでしょうか?
悪魔がいっぱいで見てみぬ振りする教師がいたりするようなところなんか、逃げちゃえばいいですよ。
「きのくににおいで」って言いたいですね。

投稿: チュン太 | 2007年2月 6日 (火) 21時03分

陰湿ないじめは昔からあったんですね。
他にも、「昔と今と、そんなに心は変わらない」「陰湿なイジメは昔からあった」というメールもいただきました。

私が気がつかなかっただけかもしれないですね。

それにしても、本を読むと、信じられないようなひどいイジメで、「いじめっ子」みたいなかわいげあるもんじゃなく、ほんとに「悪魔」ですね。悪魔からは逃げるしかないですね。

そして、その「悪魔」は誰の心にもいるはずだから、根本的にどうしたらいいか、考えたいですね。

投稿: mami | 2007年2月 8日 (木) 14時19分

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