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2007年1月29日 (月)

教育再生会議

教育再生会議、連日新聞に出ていますが、ゆとり教育の見直しとか、授業時間数を増やすとか、奉仕活動の義務化とか、なんでこんなばかばかしいアイデアしかでてこないんでしょう。

「子どもが幸福な人生を送るために」、という視点がほとんど感じられない。ただ、管理しやすいオリコウサンをつくりたいだけのように感じます。(でも実際は、オリコウサンどころか、ストレスでふくれあがって、いつもイライラした人間を作ってしまうのに・・・)


そんなことを思っていたら、本日の朝日新聞朝刊9面に、胸のすくような意見が載っていました。


『時流自論』というコラムで、本田由紀氏(東京大学教育社会学助教授)が書いています。


まず、再生会議の提言の二点に対する反論です。

一点目の「授業時間を増大させて学力向上をはかる」ということに関しては、ある研究グループの調査から、授業時間数と成績との間に関連は認められない、ということを述べています。

そして二点目、「学力低下」がほんとうか、ということに関しても、調査結果をもとに、【現在の体制のもとでも、「学力低下」が直線的に生じているわけではない。日本の児童生徒の学力は、国際的に見ても総じて非常に高い水準を維持している】との見解を述べています。


そして、さらに付け加えているのが、下記の部分です。


【様々な調査結果で日本の児童生徒の顕著な特徴として必ず見いだされるのは、勉強が「好きだ」「楽しい」と答える者や、将来の仕事と結びつけて勉強していると答える者の比率が際立って低いことである。日本の教育の最大の問題は、子どもが教育内容に生活や将来との関連性や意義を見いだし得ていないことなのだ。】


「日本の子どもたちは、好奇心や学ぶ意欲がないことが問題だ」と話した教育学者もいます。


全く同感です。問題はそこなんですよね。

多くの子どもたちは、テストでいい点をとるため、通知表の評価があがるため、受験のため、に勉強します。学校や親が「やれ」というからやっている。先生が休んで自習になったら、大喜びする子どもたちです。そんな状態で、さらに授業時間を増やして、効果があがるとでも思っているのでしょうか?


そして、きのくに子どもの村学園の教育こそ、その問題を解決しうるのです。

卒業生の進路も、小中のプロジェクトで取り組んだことをもとに選んでいる子が多い、というのを聞いたことがあります。

ある子は、中学で三年間、「動植物研究所」というプロジェクトに取り組み、高校も、その分野のところへ進みました。

小学校から物をつくることが好きだった子は、中学では「道具製作所」というプロジェクトに入り、現在は高等専門学校の電子制御工学科に進みました。

その子は卒業後、「きのくにで自分のしたいことを見つけ、それができる学校を自分で選ぶことができた」と書いています。


教育再生会議で膨大な時間を費やして、お粗末な提言をするくらいなら、一度メンバー全員で、きのくに子どもの村学園の研究でもなさったらいかがでしょうか?


*朝日新聞の【時流自論】に【column@asahi.com】と書いてあったので、【http://column@asahi.com】で記事が読めるのかな、と思ったら、なにも出てきませんでした。どなたか、ネット上でこの記事を読める方法をご存知でしたら教えてください。


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コメント

mamiさん、もう1月も終わりですけど今年もよろしくお願いします。

私もこの教育再生会議について、ものすごく言いたい事があって、何から言おうかという位なんですが、まず1月25日の朝日新聞の一面を見て、情けないやら腹が立つやらでした。

首相は自分の支持率回復の為に教育改革を最重要課題として位置づけるらしい。その中で法案成立の見通しを問われた首相は、「とにかく法案を作って与党との議論を行って国会で十分な議論をした上で成立をめざしたい」そうですが、

私から見れば首相をはじめ文科省の人間、その他国会議員などそれに携わる者皆、教育に対する自分自身の意見が全くなく、あまりにも観念的で、ちゃちゃっと付け刃的な法案を作らせて形だけ整えようとしているとしか思えない。
教育を舐めてかかっている。恐ろしいことです。

教育改革を語るのであれば、自分自身を振り返ってみたり、子供の心理学とか教育学とか二イルとか、十分勉強した上で語ってほしい。

教育を本気で再生する気があるのであれば、「とにかく」で法案は作れませんよ!

「十分な議論」をするのであれば、子供をいかに追い詰めずに幸せにしていくかという議論をしてもらいたいものです。
人気取りの為に、子供や教師を振り回すのもたいがいにしてほしいです。

投稿: ぴいぶ | 2007年1月31日 (水) 00時40分

ぴいぶさん、こちらこそ、今年もどうぞよろしくね!

>教育改革を語るのであれば、自分自身を振り返ってみたり、子供
>の心理学とか教育学とか二イルとか、十分勉強した上で語ってほ
>しい。

ほんと、同感です。
教育者でも、堀さんみたいにしっかり心理学を学ばれているかたは少ないような気がします。小手先でなく、もっと根本から勉強してほしいですよね。

なんか、とても尊敬できないような「有識者」や「政治家」ばかりで、うんざりします。

女性を機械に例えた厚生労働大臣は、辻本さんら女性議員の追求に、「本心ではない」と繰り返しつつ、
「私の家内もずっと働いていたし、娘たちにも男性と同じような教育を受けさせてきた」
と言ったんですって!

おいおい、そういうことじゃないだろ〜。その発言そのものが差別的だってことに、気付かないんだから、どうしようもないですね。

投稿: mami | 2007年2月 1日 (木) 00時02分

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