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2006年12月16日 (土)

人間関係の自由

前回同様、シンポジウムの資料から。

〈共に生きる〉
○強い自我と自己主張、自分自身である喜び
○共に生きる喜びと人間関係の術(すべ) (要求の調整、共同の目的追求など)

【現代の子どもは孤立し、ほかの子や大人と心を通わせる嬉しさを奪われ、競争に追い立てられている。私たちは、強い自我意識をもつ1人ひとりが、同じように自立した他者と力を合わせ、願いや要求を調整して生きる楽しさを存分に体験してほしいと思う。これこそが、自立した大人によって支えられる民主的な社会の基礎なのだから。】


「きのくにのような特殊な世界で育つと、卒業した後の世界に適応できないんじゃないの?」と言われることがあるのですが、と〜んでもない!ですよね。

普通の学校で、全員同じ姿勢で黒板に向かっているほうが、ある意味よほど楽かも。(私は嫌だけど)

きのくにでは、友達と一緒に何かを作り上げる、ということがすごく多いから、たくさん話し合う必要があります。意見が違うからといって、そっぽを向いていたのでは、プロジェクト活動もままなりません。

また、寮生活だと、学校で意見が違ってぶつかっても、また同じところでの生活なので、精神的にしんどいこともたくさんあるでしょう。

そんななか、嫌なことはできるだけ少なく、楽しいことはより多く、という気持ちで、【強い自我意識をもつ1人ひとりが、同じように自立した他者と力を合わせ、願いや要求を調整して生きる楽しさを存分に体験】できるのが、きのくにの子どもたちなのです。

実際、息子たちも、友達との関係で悩むこともあったようですが、それが生きることそのものなんですよね。


卒業生の子が、「普通の学校で机に向かって勉強だけしていたのでは学べなかったことを、たくさん学ぶことができました」とか、「人との距離のとりかたを学んだ」とか、「きのくにでは、人間関係でものすごく悩んだけれど、一生の友達ができた」とか言うのを聞いてきました。

たくさん話し合う中で、相手の考えを知り、認めることができるようになるのだなあ、と思いました。


また、Nがきのくに小学校のとき、同じクラスにちょっと変わった子(詳しくは書けませんが、普通の学校だったらちょっと浮いてしまって、いじめられるかも、というような子)がいました。

うちでその子の話題がでたとき、Nが、「○○ちゃん、すごくいろんなこと知ってるんで。本とかよく読んでるし。」と、その子に一目置いているような話しぶりでした。確かにその子が書く作文は、ちょっと変わってるんだけど、すごくユニークで、人を引きつけるものがありました。

きのくにが、「勉強ができて、明るいよい子」という、一つの尺度だけで子どもを見る学校でなかったから、子ども同士も、ごく自然に、一人一人のよいところが、自然と目に入ってくるのだなあ、と思ったことでした。


とにかくきのくにでは、話し合う、文章を書く、友達と一緒に活動する、ということが多いですから、共に快適に生きる術が自然に身に付くようです。

だから、「きのくに卒業後、新しい社会に適応できない」なんて心配するのは、まったくお門違いで、それより、親は管理的で勉強勉強と口うるさくて、教師もストップウオッチ片手に百増す計算に精を出し、朝は校門でスカート丈を測ってる、そんなところで生きてたら、いったいどうなるんでしょう、と、こっちのほうが心配です。

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コメント

人間関係って本当に難しいですね。有名大学の難問より
難問かもしれないですよね。これは、子供の時もそうだけど、大人になってからの人間関係の方がもっと、複雑で、裏表があって・・・。会社、近所、親戚、友達、
全部人間関係です。うちの子供もきのくにの生活で
お友達とトラブルがあったよですが、大人やその他の
子供たちとミーティングで解決してるようです。
先日もプロジェクトの事で同じクラスの子供たちと
買い物して、どれがお買い得とかこっちが質がいいとか
話しながら予算内で買い物がちゃんと出来たことが嬉しかったと話してました。友達とワイワイ言いながらの買い物って楽しいなぁって言ってました。
トラブル大いに結構です、今のうちから人間関係の勉強して色んな仲間に育っててもらって欲しいなぁと思います。大人になってからは、なかなかしんどい人間関係ですからね、素直に「ごめんね」って言えない大人が私含めて多いような気がしますねえ。

投稿: チュン太 | 2006年12月21日 (木) 09時18分

ほんと、全部人間関係、ですよね。

そして、きのくにのことを聞いたり、見学したりした人の中には、きのくにでは、すばらしい子ば〜っかりが集まって、もめ事もなく、温室のような中で過ごしている、と誤解する人もいるようです。

そんなことないですよね〜。
もめ事、トラブル、たくさんあるようだけれど、スタッフも保護者の多くも、【トラブル大いに結構】というスタンスですよね。

我々大人こそ、今からでも、人間関係、学び直したいくらいです。

投稿: mami | 2006年12月21日 (木) 23時56分

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