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2006年7月20日 (木)

昨日の記事、補足

昨日の『またよけいなことを!』の記事にゆうさんから コメントいただきました。
「Fくんはきっとぜ〜んぶわかっていて、ちっとも気にしていないことでしょう」と励ましてくださって、ありがとうございました。

そのことで、私の考えをちょっと補足したいので、ゾーイさんの文章はまた次回に。

確かに彼は、というか、多くの子どもたちは、親が「よけいなこと」言うのをいちいち気にしてはいないでしょう。でも、確実に、子ども自身が自分で考えるチャンスを奪っているのだということを、肝に銘じていなければならないんだと思うのです。

堀さんが講演会で、こんな話しをしてくれました。大阪市立大学教授時代、幼児教室おもちゃづくりをやっていたときの話しです。


【のこぎりで板を切っていた男の子が、なかなか切れなくて、疲れて私のとなりにきて座りました。

子ども:「もう、こののこぎり全然切れんわ〜」
私:「そうか、全然切れんか〜」
子ども:「手もこんなに疲れて、もう動かへんわ〜」
私:「ほんとや、動かへんなあ」
子ども:「もう、のこぎりが悪い。もっといいのこぎり買えへんの?大阪市立大学貧乏やなあ。」

私、ちょっとムカッとしながら(笑)
「そうかあ、大学貧乏か〜」と言いました。そうこうしているうちに、手の疲れもとれてきたんでしょうねえ、「こののこぎりさびてるやん。あっちのとかえてこよう!あれやったら、すぐ切れるで。」そう言って、取り替えてから、また切り始めたんです。

しばらくして、見事に切れた板を持ってきて、「見てみい。俺の言うた通りやろ。」と言いました。ほんとうに得意そうでしたねえ。

ここまでに私が言ったのは、共感的関心を示すことばだけです。「のこぎりかえたら?」とか「もうちょっと頑張ったら?」とは言っていません。彼が自分で考えて、解決したのです。】


このお話は、講演会で聞いただけですが、幼児教室での他のお話や考察は『ニイルと自由な子どもたちーサマーヒルの理論と実際』(堀真一郎 著 黎明書房)の第九章に詳しく書かれています。具体的な幼児の様子、大人がかける言葉など、大変興味深く、参考になります。

最近、なぜ私が「言い過ぎない」「よけいなことを言ってしまった」と、こだわるように書いているかというと、最近になってようやく、堀さんの講演会と、本で読んだこと、そして、今読んでいる親業訓練の内容が、重なり合ってきて、やはり大切なことなんだ、と強く思っているところだからなんです。その【重なり合う】っていう感じ、前述の本から一部引用します。

【幼児なりの知的探求と感情的解放が、統一的に行われるようにしたい。このように考えて指導上の基本方針として取り入れたのが、感情の解放の原則、肯定的評価の原則、そして能動的な聞き方の原則である。これらはいずれもニイルの具体的な実践から学んだものであると同時に、カウンセリングや、最近注目を集めている「親業訓練」の技法からヒントを与えられたものである。】  P.269


【子どもの自発性を尊重し余計な口出しをしないということと、全く無言で見守るということとは同じではない。子どもの行動にいつもこのように共感的関心をもち、それを表す心のこもったことばをかけてやることが、子どもが問題場面から逃避せずに、これに立ち向かう態度を身につけていく上で必要なのである。】  P.282

すべての大人が、こういう意識で子どもに接することができたら、私、世界が変わると思う。ホントに。


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コメント

のこぎりの話、堀さんが湯布院に来られた時、話されてましたよね。私覚えています。もう1つ、学校から帰ってきた時の女の子の話。堀さんがお母さん役・子ども役を右左と入れ替わりながらおもしろく話してくれました。詳しいことは忘れちゃったんですが、学校で何か不満があった子が家でお母さん相手に興奮して色々しゃべると、お母さんがふ~ん、そう、そうね~とか相槌をうっているうちに、子どもは落ち着いてきて、よーし、こうしてみよう、と積極的な答えを自分で導き出したって話。私は、堀さんの意外なおもしろい側面(関西人かなって感じの)と同時に内容になるほど、と強烈に納得するものを感じました。それ以来、意見するのではなく感情を寄り添うことに努めてはいるのですが・・・。それを理論的に体系化しているところは、さすが教育者。

ただ、親子の関係になると多少むずかしいですよね。特に親から子に対しては。相手を思うがゆえに言いすぎやりすぎ自己満足になってしまいがちで。私の個人的な歴史からでは、親はあまり干渉しない、というか子どもにまかせてきたようです。当の子どもからすると、もっと現実の自分を見て寄り添ってほしかった、というような不満を抱いていますね。でも、過干渉よりはずっとましだったかな、とは思ってますが・・・。
自分が親になると、してほしかったこと、こうでありたかったことを子どもにしたくなります。

つい、長く話がそれてスミマセン。この頃ここをのぞいておしゃべりするのが楽しみになりました。  ゆう

投稿: ゆう | 2006年7月21日 (金) 13時07分

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