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2006年6月28日 (水)

夜更かし会での思い出ーその1

私がきのくにに出向くのは、だいたい年3回から5回くらいです。必ず行くのが4月の春祭りと、一学期最終日の夜更かし会と、10月の運動会前夜の夜更かし会です。そして時間的&金銭的に可能なときは、秋のシンポジウムや卒業を祝う会、に出かけます。

「夜更かし会」というのは、『自由学校の設計』で、ちょっと触れてあるので、知ってはいましたが、実際参加してみると、毎回寝そびれてしまうくらい楽しくて、スタッフや、他の保護者のかたがたと、話し込んでしまいます。

一学期最終日の夜更かし会は、飲み物や食べ物の手配を「ひこたにプロジェクト」という親の会の、世話人のかたが用意してくださっていて、それらや持ち寄ったものをつまみながら、おしゃべりします。子どもたちも一緒に参加します。秋は運動会前夜なので、子どもたちは帰宅したり、寮に帰ったりしていて、大人だけで過ごします。

最初に参加したときは、どこに座ればいいの?誰と話せばいいの?という感じでしたが、その様子を見ていた先輩保護者のかたが、「夜更かし会は毎回参加したらええですわ。私は皆勤ですよ〜。子どもを塾に行かせている人の隣になって、ず〜っとその話し聞かされたりとかありましたけどね。アタリのときもハズレのときもありますよ。でも毎回来たら絶対ええよ〜。」と、ほがらかに声をかけてくれました。

「へえ、堀さんの本を読んでからきのくにに来たんだろうに、塾に行かせている人とかいるんだ〜」と、驚きつつ、声をかけてもらったことがうれしくて、「私も毎回来よう!」と心に決めました。

で、初回は静かに、もっぱら他の人の話しを聞いていましたが、堀さんが、できるだけ多くの保護者と話せるように、テーブルを回って来てくださるのが、感動でした。そのうえ、「おおっ」と思うような出来事が!

私の隣に座っていた保護者に、堀さんがこうおっしゃたのです。

「○○ちゃん、最近塾に行ってるでしょう?様子みてたら、すぐわかるよ。」

言われた保護者は、ぎくりとした表情で、「ええ、まあ、塾っていうか、ジオス(英会話)ですけど・・・、けっこうおもしろいんですよ。」と、堀さんから目をそらしながら答えました。

堀さんは、「でも、○○ちゃん、調子よくないよ。」と、いつもの穏やかな声で、一言、そうおっしゃいました。

『自由学校の設計』にもこう書いてあります。

【子どもが自分で学べる教材さえきちんと用意されていれば、必要な学力はつけられる。ただし、それには一つの条件がある。子どもが「勉強をしなければならない」という脅迫観念から解放されていることだ。とくに学力が心配でたまらない親が、土曜や日曜に塾へ行かせたり、ドリルをさせたりすると、学校では基礎学習や教科学習を極端にいやがることになる。「週末に学習を強要しないでください」と、何度もお便りを出している。 】

なごやかな夜更かし会の最中でも、子どもにとって重要なことは、きっぱりはっきり言う堀さんの姿勢に、たいへん感動したことでした。そして、本で読んで理解していたことが、堀さんの、直接の言葉を通して聞いたので、より深く納得できた出来事でした。

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コメント

【堀さんは、「でも、○○ちゃん、調子よくないよ。」と、いつもの穏やかな声で、一言、そうおっしゃいました。】

 こういうふうに、いろんなお話が聴けるからいいんですよね。
 
きのくにのスタッフは、もっとも大切なことを実に見事に小声で穏やかにおっしゃることが多い。
口角沫を飛ばしても、自ら気付くときが来るまで無理、かえってマイナスになると思っていらっしゃるのでしょうね。

 私もあの時、同じテーブルにたまたま居ました。
あまりにさりげなく小声でおっしゃるし、「今、言われた本人は、その言葉の裏にある重大さに気づいてないな」と感じました。

 私は、別に他人の粗探しなどをするつもりで、きのくにの行事に行ていたわけでは、毛頭ありません。

 でも、そういう場面に出くわすと、自分は当事者ではないから、話の全体が見渡しやすい。

 言っている人と、聞いている人の「へだたる部分」を感じることで、私のきのくにへの理解が少しずつ深まっていくように思います。

みんなの中で自然に気付いていくというのは、こういうことも含まれるのだろうな思っています。

だから、夜更かし会や、その他保護者会でのおしゃべりって、かなり重要だと思っています。

投稿: piriri | 2006年6月30日 (金) 21時48分

piririさん、私のいい足りないところを補ってくださって、ありがとうございます。

>でも、そういう場面に出くわすと、自分は当事者ではないから、話
>の全体が見渡しやすい。
>言っている人と、聞いている人の「へだたる部分」を感じること
>で、私のきのくにへの理解が少しずつ深まっていくように思います。

↑そうなんです!私、このとき初めての夜更かし会でしたから、本では「家庭で勉強を強要しないでください」というのは読んでたけど、堀さんが、保護者にそういう話しをしているのを目の当たりにして、すごく印象に残りました。

で、おっしゃるように、言われたかたは、ことの重大さに気がついていないようで、「ああ、今後、私も掘さんやスタッフに、静かに何か言われたら、流してしまわないで、心して聞こう」と思ったのです。

ほんと、きのくにでの「おしゃべり」って、かなり重要ですね。

投稿: mami | 2006年7月 1日 (土) 20時32分

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