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2006年5月29日 (月)

関係性

今日は、東京の三鷹にある、フリースペース・コスモで、不登校の子どもたちの「学びと安心」の居場所を開設している佐藤洋作さんの講演会を聞いてきました。学校には行けないけれども、安心できる「居場所」を必要としている子どもたちはたくさんいるのでしょうね。

【居場所というのは、身体と心が侵害されることのない場所です。彼ら自身が変わるのでなく、競争から共存へ、というように、他との関係性が変わる場所なんです。そして、私たちは、大きなことをするのでなく、まず、身近な一人のサポートをする、という気持ちでよいのです。】という言葉がありました。

それで思い出したことがあります。

私が20代前半の頃のこと。人との待ち合わせに早く着いてしまったので、近くの川べりに座って、本を読んでいました。しばらくすると、若者が2,3人やってきて、シンナーの準備(?)を始めました。ビニール袋やら、なにやな。

うわ、どうしよう、と思ったけれど、急に立ち去るのも変かな、と思い、そのまま本を読んでいました。そしたら、若者のひとりが近づいてきて、「何読んでるんすか?」と尋ねたのです。そのとき私は大学の課題で、英語の本を読まなければならなくて、それを持っていたものですから、その人は、「わあ、すごいですね〜、英語とか読めるんだ〜」と、言いました。

そして、「いいなあ、俺なんか、全然だめなんすよ。俺みたいになったら、もう、だめですよ。」と、寂しそうに言って、私から離れていきました。そして、仲間たちと、シンナーを吸い始めました。

そのときの私は、シンナー吸ってからまれたら嫌だな、という思いのほうが強かったのですが、今思い出すと、彼は、とても寂しくて、つらくて、自分が嫌いで、苦しくて、というふうでした。

彼自身は、優しそうな人でした。彼をそのまま認めて、受け入れてくれる場所と出会いがあったならよいのだけれど・・・。あれから彼は、どんな関係性をつないで生きていっただろうか。

身近な一人をサポートする。忘れずにいたいものです。

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