ハプニングを楽しむ
今日の新聞に、こんな記事が載っていました。
【大分市内の小学校教員4人が昨年8月、修学旅行の下見で北九州などを回った際、全行程をタクシーで移動し、県監査委員が旅費を支払った県教委に対して改善を検討するよう求めていたことが7日、県教委への取材でわかった。タクシー代は7万3千円だった。ー以下略ー】
修学旅行と同じ1泊2日の行程で、同じルートを通って、休憩ポイントもチェックしたそうな。宿泊費や日当なども含めると、総額は15万円かかったとのこと。
修学旅行の下見、なんて、やってるんだ〜。
まさかとは思ったけど、Nに聞いてみました。
私:「修学旅行の下見とかって、きのくにの大人、しないよね?」
N:「下見って、何? 何するん?」
ですって! 笑ってしまいました。![]()
きのくに子どもの村ブックレットNo.3は、修学旅行について書いてあります。
その中の、最初のページ、『石見銀山と広島の旅』と題した文章、きのくに子どもの村小学校の教員が書いています。
その副題が
【きのくにの旅のつきもの 「ハプニング」 〜メガネ紛失事件〜】
きのくに子どもの村小学校の六年生が出かけた鳥取砂丘。そこで、ある子が置いていたメガネを、親と遊びにきていた女の子(きのくにとは無関係)が砂の中に埋めてしまって、どこにいったかわからなくなったのだそうです。
集合時間を過ぎてもメガネを探す子どもたち。
外も薄暗くなり、とにかく宿泊先へ帰って、どうするかのミーティング。次の日朝早く起きて、もう一度探しに行く事になりました。
大人は、「みつからないだろう」と、半ば諦めていたのですが・・・。
【正直にいうと、大人はすっかりあきらめていたのだ。「こんなところで見つかったら奇跡でしょう」と思っていた。なにしろ鳥取砂丘はとてつもなく広い。場所はだいたいわかっているといっても、海に落とした針をさがすのと大差ない。
しかし奇跡は起きた。少しの間、てんでバラバラにさがしていた子どもたちが、しばらっくすると横一列に並びだした。そして、砂の中をさがりながら、全員で砂丘を上がっていく。そうして、5分もしないうちに、
「あった!!」と○○くんが叫んだ。
ー略ー
きのくにの修学旅行には、いろいろなハプニングが起きる。
バスの調子が悪くなって動かなくなったこともあるし、台風で帰れなくなったこともある。ー略ー
ただ、そのたびに、大人も子どもも、そのハプニングを楽しむ。くよくよと考えたりはしない。考えようによってはちょっとショックなこともあったかもしれないが、最後には何だか得をしたような気持ちになる。堀さんやまるちゃんがいつもいうのは、
「なにか起こったときは、あわてないで、次にいちばんいい方法をさがすこと」だ。】
「ハプニングを楽しむ」・・・気持ちの余裕がないと、できないことだと思います。
きのくにには、いつも、自然体で、忙しいけど気持ちにゆとりがある、という感じがするのです。
休憩ポイントまで下見して、絶対に予定通り行くように教師が取り仕切る修学旅行。
きのくにを知らなければ、それが当たり前だったかもしれないけれど、改めて考えてみると、なんだかとてもギスギスしていて、疲れそうです。
修学旅行を「楽しむ」のでなく、「こなす」という感じです。そういう空気は、子どもたちにも伝わるものです。
「計画通り」を最優先する学校で育つのと、「なにか起こったら、そのとき、最善のことを考えよう」と柔軟な姿勢の学校で育つのと、この違いが子どもたちの精神に及ぼす影響は、きっと、とても大きいのだと思います。
ブックレットに載っている、きのくにの子どもたちの笑顔、最高にすてきです。
・・・ここまでは、一時間前に書いて、アップしたのですが、以下、ちょっと補足します。
お風呂にはいりながら、「あそこで終わったら、きのくにって、全く予定もたてない、適当な旅行って思われちゃうかなあ」と、ふと、思ったので・・・。
きのくにの修学旅行、ちゃんと、計画たてます。「どこに行くのか」から、宿泊先、旅費なども、子どもたちが話し合いながら決めていきます。
鳥取砂丘でのメガネ探しも、その日は予定があったので、探すのは朝の時間だけ。そのために早起きして、と、みんなで時間をやりくりして、対処しているのです。
こういうこと、すべてが、「生きる力」ですよね。


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