【問題の子どもというものは決してない。あるのは問題の親ばかりだ。
これは、完全な真実とはいえないかもしれない。しかし、ほとんど完全な真実といってよい。たいていの場合、子どもが問題の子どもになるのは、親が子どもとは何かを理解していないからである。そうでなければ、親自身が自分を理解していないために、問題の子どもが生まれるのだ。】 『新訳 ニイル選集 2 問題の親』より
『問題の親』の、この冒頭部分が、特に好きです。
この本を初めて読んだのは、確か、1999年の秋頃だったかな。その年の7月にきのくにに見学に行って、掘さんに恋に落ちて(?)、息子たちもきのくにが気に入って、転入希望の申し込みをして、以来、きのくに、ニイル関係の本を読みあさりました。
その中で、特に気に入って、何度も読んだのが『問題の親』。
ぐさっとくるタイトルだけど、子どもを叱り飛ばしてしまうのも、すぐイライラするのも、それは子どもが悪いんじゃなくて、私のほうに問題があるのではないか、ということに、なんとなく気がついていたので、受け入れやすかったのかもしれません。
読み終わった当時、なにをどう受け止めたのか、はっきりとは覚えていないのですが、自分の「無意識」の存在を、強く意識したことを覚えています。
子どもに対して、すぐイライラしてしまい、支配的になってしまう自分が、ほんとうは、自分自身に腹を立てていることがわかったのです。私は自分のことが嫌いだったのです。
子どもの頃から「おりこう」で、きちんとしていて、賢い子。そんなふうに育てられ、見られてきた自分が、なんとなく苦しくて、でも、やっぱり、子どもには、そういう理想を求めてしまっていました。だから、その理想からはずれると、なんとなく不愉快になってしまうのです。
2000年9月15日の日記には、こんなことが書いてありました。Fがきのくに転入半年後のことで、4年生のときのことです。工務店というプロジェクトに入っていました。
「四季工務店。(*工務店というプロジェクトで子どもたちがつくった本)Fくんの文章は二つしかない。しかもそのうちのひとつは口で言ったものを○○(担任)が書いてくれたそうだ。それを聞いて不甲斐なく思う私。まだまだだね。どうしたらいいのか・・・。」
今なら笑えるんですが、当時は、「すばらしい文章をどんどん書く子」っていうのが理想で、でも、きのくにに出会って、ニイルの本も読んで、自分のほうがおかしいんだ、ということもわかり始めてて、でもやっぱりすぐには変われない自分が情けなく・・・という状態だったんですね。
ニイルの本を読んでから、子どもの心理、というものに、深い関心がいくようになりました。
2001年3月3日の日記より (Fが5年生 Nが3年生のとき)
「寮に電話したが、子どもたちはかえって寂しくなってしまったみたい。かけなきゃよかった。子どもって、“声が聞けてうれしい”なんて思わないものなんだ。」
*この日は土曜日で、長期中の週末なので、ほとんどの子が帰宅してしまって、閑散とした寮になるのです。現在は長期滞在生も増えて、にぎやかな週末のようです。
なんとなく、自分(親)の満足よりも、子どもの気持ちを考えようする姿勢がみられます。←自己評価(?)
『問題の親』の153ページのこの部分↓にも、しっかり付箋がはさんであったので、多分、当時、こういうところにも目を開かされて、私もだんだん変わってこられたのかなあ、と思います。
【生徒の母親の一人から手紙が届いた。家から学校にもどって一週間にもなるのに、まだ何の便りもない、というのである。母親は、「どうか、毎週何曜日と日を決めて、手紙を書かせるようにしていただきたいのです」と書いてきた。今夜、私は次のように返事を書いた。
「しかし、なぜなのでしょうか。どうして、自分の意志で書いたものでもない手紙を、そんなに大事にされるのですか。それでは、どうしてもウソの手紙にならざるをえません。お子さんが自分から進んで手紙を書こうとなさるまで、しんぼう強く待っていただくよりほかはありません。」
私は、これまでずっと次のように大声で叫んできた。もうそろそろいやになっている。
「どうか、お願いですから、子どもさんにあるがままの子どもでいさせてあげてください。子どもは、自己中心的なエネルギーのかたまりなのです。自分のしたいことに熱中しています。お母さんやお父さんを喜ばすために、偽善的なことをする余裕はないのです。」】
ニイルさん、すごい。こんなふうにど〜んと、はっきり書くことろこが好きです。(本の中でも太字なんです!)そのうえ、同じような話しを掘さんの講演会でも聞いていたので(この話しはまた後日)、すごく説得力がありました。
本の中には、目からウロコが落ちるような話しがいっぱいです。私が買ったときは、一冊4200円だったのですが、お手頃価格で、出ました!『新版 ニイル選集』 黎明書房さんから。
全部で5冊ありますが、1冊2520円〜2940円ですので、ずっとお求めやすくなっています。
子どもの心を深く理解するには、必読です。実は、私も、全部は読んでいないので、持っていないもの、発売され次第購入しようと思っています。
刊行の案内チラシが、昨日、きのくにから届いたので、お知らせまで、宣伝文、載せておきます。
【ニイルの思想を学び、子どもと共に笑う幸福な教師になろう!
ー最もよい教師は子どもと共に笑う。 最もよくない教師は子どもを笑う。 (A.S.ニイル)
今日の困難な教育状況を救う、愛と自由と創造の教育を貫いたサマーヒル学園の創設者、ニイル(1883〜1973年)の教育思想のエッセンスを5巻に集約。
*本選集は、1995年に刊行された『新訳ニイル選集』(全5巻)の新装・普及版です。】
5巻とは、『1 問題の子ども』『2 問題の親』 『3 恐るべき学校』『4 問題の教師』『5 自由な子ども』です。
『問題の子ども』は刊行済み、『問題の親』は6月刊行予定、他は、順次、10月までに刊行予定です。
「愛と自由と創造の教育」っていいですね〜。黎明書房さん、ありがとうございます!
あ、そうだ、これらのニイルの本は、きのくに子どもの村学園の掘さんが翻訳しています。すごいな〜。
堀さん、ありがとうございます!
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